さる5月11日(土)に、平塚市美術館で湘南フレンズ倶楽部主催の講演会が開かれました。
演題は『二兎追流人生-私の絵画制作と美術教育-』で、これまでの私の画家生活と教員生活を「二兎追流」の視点から語ったものです。湘南フレンズ倶楽部は平塚市美術館の支援団体で、講演会の企画者でもある大蔵会長は、平塚市の市長も務めた方です。
この講演会は2月にあった平塚市立大住中学校への教え子たちによる私の絵画作品寄贈がきっかけでした。この件が新聞、タウン・ニュース、ケーブル・テレビなどで報道されたため、ちょっとした話題となり、ほとぼりが冷めない内に講演会をという話になったわけです。
当日は会場となったホールに満員となる150名の参会者が詰めかけてくれたため、大盛況のうちに講演会が始まりました。参会者の中には、多くの私の教え子や知人がふくまれていたため、温かい雰囲気の中で、私も話を進めることができました。スライドショーを使った講演でしたが、
私の画業の中のダブル・イメージ作品の紹介や教育の中の比較鑑賞のコーナーでは、参会者の方も大変興味深く作品を見つめてくれたり、作品の読み解きに参加してくれたりして、おおいに盛り上がりました。90分の講演時間も間延びせず、ちょうどよかったと思います。
講演の柱は、「二兎追流」の仕掛けが入れ子式のようになっているという紹介で、画業と教育の大枠の元、制作の中にもダブルイメージや名画のパロディのような「二兎追流」が、教育の中にも制作と鑑賞があり、鑑賞の中にも比較鑑賞という「二兎追流」があるという構造が、私の特色であることを話しました。我ながら改めて「二兎追流人生」を再認識した次第です。
当日、お忙しい中講演会に駆けつけてくれた方々や、企画されたフレンズ倶楽部の会長さんと会員の皆様、著書の販売を担当してくれた教え子やその姪御さんたち、そして美術館の関係者の皆様に深くお礼を申し上げます。ありがとうございました。
泉谷淑夫
コメント