Gallery -葉月- 《夏の思い出》と《志》

「夏の想い出」

《夏の想い出》

 

「志」

《志》

 
 


 

《夏の想い出》と《志》

8月と言えば夏休み。

夏休みと言えば海に行くか、山に行くか、でよくもめる。

世の中に猫派と犬派がいるように、
レジャーにおいても海派と山派がいて、意見が分かれるところ。

さてあなたはどちらでしょうか?

かく言う私は明らかに山派です。
海が嫌いなわけではないが、海の潮風よりは、山の澄んだ空気の方が好きですね。
若い頃は刺激を求めて?仲間と海に繰り出したりしましたが、
人でごった返すビーチは、結局私にとっては落ち着ける場所ではなかったですね。
山嫌いな人に多いのが、
坂道を苦しい思いをして、何で登らなきゃいけないの!という意見。
私は坂道は得意な方なので、この苦労をあまりしたことがない。
むしろ坂道の適度な負荷が心地よい。
そんな訳で中学校に勤めていた頃、生徒たちと一緒に登る登山行事では、
たいがい先頭に立って引っ張っていく役目でした。
ようやくたどり着いた山頂で食べるおにぎりの味は、毎回格別でしたね。

絵の方ですが、どちらも大きさはハガキ・サイズ(15×10 cm)。
かなり小さな作品ですが、ともに立派な額がついているので、見劣りはしませんよ。

《夏の想い出》は夏雲が湧き立つ浜辺を描いています。
人気はなく、赤いボートだけが残されています。
だから夏の想い出なんですが、よく見るとどこかに若い男女の面影が隠れていませんか?
ダブル・イメージの絵には、細心の注意が必要なのです。

高原の一本の若樹を描いた《志》には、遠景に高い山の連なりを描いています。
青紫色にかすんだ遠くの山は、心を浄化してくれます。
若樹がまっすぐに伸びようとしているように見えたので、《志》という題にしました。
これほど絵と額と題名とが見事に一致した例も珍しいですね。

皆さんはどちらの絵がお好きですか?

泉谷 淑夫

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