樹のように生きる
樹のように生きられたらいいな
しっかりと大地に根をはって
太い幹を空に向かって延ばし
たくさんの枝を四方に広げて
大きな葉や実や花をつけるんだ
樹のように生きられたらいいな
太陽の光を浴びて葉を繁らせ
暑い日には木陰をつくる
大地の養分を吸って実をつけ
たくさんの動物たちを養う
樹のように生きられたらいいな
しなやかな枝の動きで風を受け
強風から鳥たちの巣を守る
重なり合ったたくさんの葉で
大雨から人間たちをかばう
いつも樹は必死で生きている
それは誰かのためじゃない
自分のために必死で生きている
それなのに多くの恵みを与え
それだから気高く美しい
樹のように生きていこう
たくましく、そしてしなやかに
作品鑑賞ガイド
《樹の惑星》 油彩 キャンバス 40×112 (㎝) 2012年
この絵に描いた場所を偶然見つけた時のことは忘れられません。
私は形のいい大きな樹を見つけると、どうしてもそばに行ってみたくなります。
この時も車を降りて近づくと、小高い丘の上にすてきな樹々が点在していて、
何とも心地よい空間が開けていました。
その時私は気づいたのです。
この星(地球)は樹のためにあるのだと。
人間と違い樹々は地球環境に見事に適応し、自然の一部となっています。
便利さと効率を求め続けてきた私たち人間も、
樹からたくさんのことを学ぶ時が来ているのではないでしょうか。
泉谷 淑夫